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納屋物(なやもの)

江戸時代,生産者から直接に商人の手で流通した商品。蔵屋敷を通じて商品化される蔵物に対する語。そのうち米穀を納屋米という。ほかにも油・塩・木材・紙・肥料など多くの商品があった。江戸中期までは蔵物取引が盛んだったが,しだいに納屋物取引がふえる。そのため,宝暦~天明頃に大坂商人らが再三にわたり納屋物会所や問屋株設定を出願し,1835年(天保6)に納屋物雑穀問屋が認められた。納屋物のなかには問屋・仲買・小売という区別なく流通するものもあり,この販売経路は不定で,仲買を欠くこともあった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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