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名主(なぬし)

江戸時代の村役人。東日本では名主,西日本では庄屋とよぶことが多い。名主は1村の長で,年貢取立て,戸籍事務,諸書類の作成・奥印,他村・領主との折衝など村政全般を取り扱った。村内で社会的・経済的に優位な者が就任し,世襲が一般的だが,交代制や選挙制をとる村もある。就任に際して領主の認可が必要だが,ふつう村で決めた者がそのまま認められた。名主の職務に対して,年貢諸役を免除されたり,名主給が与えられた。用水普請,貧農への救済活動,教育・文化の普及など村の利益に努めた者もいるが,不正のため村方騒動によって糾弾・罷免される者もいた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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