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難波津(なにわづ)

難波御津・難波三津之浦とも。古代,摂津国にあった港津。比定地は現在の大阪市中央区三津寺(みつでら)付近とする説,同区高麗橋(こうらいばし)付近とする説の二つが有力。瀬戸内海に臨み,外国使節の迎接,遣隋使・遣唐使の発船などが行われ,また海上交通による国内物資の集散地ともなるなど,古代国家の外港として発展。律令制下,この地が摂津職によって統治されたのもその重要性のゆえである。のち土砂の堆積が進み港津としての機能が低下し,785年(延暦4)の神崎川(三国川)開削によって淀川と瀬戸内海が短距離で結ばれると,その繁栄は河尻泊・江口・神崎へと移った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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