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長屋王(ながやおう)

生没 ?~729.2.12 天武天皇の孫で,高市(たけち)皇子の子。母は天智天皇の子で元明天皇の姉御名部(みなべ)皇女か。文武天皇の同母妹吉備内親王を正妻とし,親王に準じる高い待遇をうけた。元明天皇の信頼あつく,720年(養老4)の藤原不比等(ふひと)の死後は政権の中核となり,右大臣ついで左大臣に任じられ,良田百万町の開墾計画(722),三世一身の法の制定(723)などの諸政策を実施した。しかし724年(神亀元)の聖武天皇の即位後は,藤原武智麻呂(むちまろ)ら不比等4子の勢力が強まり,729年(天平元)謀反の罪で妻子とともに自殺に追いこまれた(長屋王の変)。漢詩文をよくし,自邸でしばしば詩宴を催したほか,仏教の信仰もあつかった。王の邸宅跡からは多くの木簡が出土している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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