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長崎運上(ながさきうんじょう)

江戸幕府が長崎貿易に課した雑税。貿易利益の吸い上げは,市法貨物商法期(1672~84年)にオランダ貿易で生じた出島間金(あいだかね)の収公,1695年(元禄8)以降の銅代物替(しろものがえ)貿易による運上があるが,本格的には99年に始まる長崎会所による運上である。幕府は会所の貿易利益のうち,長崎地下(じげ)配分など11万両余を除いた残りすべての運上を命じた。しかし正徳長崎新例(1715)後は,貿易縮減にともなって1723年(享保8)5万両の定額に改め,33年3万5000両に減額,さらに42年(寛保2)には運上を免除した。62年(宝暦12)運上が再開されて,その後はいろいろな名目の運上金が追加され,幕府の財源にくりこまれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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