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内務省(ないむしょう)

第2次大戦前,内政を管轄した中央官庁。明治6年の政変直後の1873年(明治6)11月,太政官の一省として設置。初代内務卿は大久保利通(としみち)。大蔵・司法・工部省などから省務の一部を移管し,勧業・警保・戸籍・駅逓(えきてい)・土木・地理の6寮と測量司をおいて分掌した。とくに殖産興業政策を推進し,国内の警察事務を統轄。81年農商務省の設置により殖産興業の部門を分離。85年内閣制度の確立により内閣の一省となり,大臣官房および総務(のち庶務)・県治(のち地方)・警保・土木・衛生・地理・社寺(のち宗教)・会計(のち庶務)の各局が設けられた。国内の地方行政・警察行政・選挙事務などを管轄して大きな権限をもち,1920年代には社会政策にも力を注いだ。38年(昭和13)衛生・社会局の事務を新設の厚生省に移管。第2次大戦下には戦時体制形成の中核となったが,敗戦後は占領軍の圧力により47年12月に廃止された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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