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女房(にょうぼう)

宮中に部屋を与えられた女官の総称。院宮や上級貴族の家に仕える女性も女房と称した。宮中女房は出身の身分や女官の役職で,大上臈(おおじょうろう)(親王・摂関の女,尚蔵・尚侍)・上臈(大臣の女,二位・三位の典侍)・小上臈(公卿の女)・中臈(殿上人・諸大夫の女,掌侍・命婦(みょうぶ))・下臈(侍・神官の女)の品格に分類され,服装や職務が区別された。出仕にあたっては本名ではなく,品格により大納言以下の官名による召名(めしな),陸奥や常陸などの国名,鶴・亀などの候名(さぶらいな)でよばれた。これは父や夫などの官名や任国に由来する場合が多い。院や摂関家の女房の場合は,京の路に由来する殿名・小路名でよばれる場合もあった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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