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日本霊異記(にほんりょういき)

「にほんれいいき」とも。正式には「日本国現報善悪霊異記」。古代の仏教説話集。3巻。薬師寺の僧景戒(けいかい)の撰述。787年(延暦6)には原撰があったと推定されるが,最終的には822年(弘仁13)以後まもなく完成した。雄略天皇から弘仁年間までの計116話をのせ,各巻に序を付す。中国の「冥報記」や「諸経要集」を参考にしながら,仏教の因果応報の教えを,景戒が採録した日本人の身近な例をもとに説いている。後世の「三宝絵詞」「今昔物語集」などに影響を与えた。「日本古典文学大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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