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日本橋魚市場(にほんばしうおいちば)

近世以降の江戸日本橋の魚市場。天正期に摂津の漁民が移住して漁業に従事し,慶長頃に日本橋本小田原町に魚市場を開設したのが始まりという。以後魚問屋が集住し,本船町組・本小田原町組・本船町横店組・按針町組の四組(しくみ)肴問屋を結成。幕府への納魚は本小田原町組が担当した。1674年(延宝2)本材木町に新設された魚市場は新場(しんば)とよばれ,幕府への納魚も本小田原町との輪番となる。魚市場は幕府への大量安価な納魚に苦しみ,1792年(寛政4)の魚納屋役所設置後は,役人の強引な買付けに種々の手段で対抗した。明治以後も日本橋魚市場の魚類集散機能はかわらず,1923年(大正12)築地に開設された中央卸売市場に移転。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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