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日本赤十字社(にほんせきじゅうじしゃ)

通称日赤。赤十字(ジュネーブ)条約にもとづく組織。日本は1886年(明治19)加盟。77年の西南戦争に際し,傷病兵の平等救護のため佐野常民(つねたみ)らによって結成されていた博愛社(はくあいしゃ)を,87年日本赤十字社と改称した。1901年成立の日本赤十字社条例にかわり,10年に定められた新条例により,陸・海軍の戦時衛生勤務を助けることを任務とし,陸・海軍大臣の監督下におかれ,軍事的性格のものとされた。第2次大戦後の47年(昭和22)にこの条例は廃止された。53年戦争犠牲者保護に関する新しいジュネーブ条約に加入することになり,前年の52年に日本赤十字社法が成立した。この第1条で「赤十字に関する諸条約及び赤十字国際会議において決議された諸原則の精神にのっとり,赤十字の理想とする人道的任務を達成すること」が目的とされた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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