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日本永代蔵(にほんえいたいぐら)

浮世草子。6巻。井原西鶴作。1688年(元禄元)刊。出世・破産をくり返す町人社会の諸相を描いた30の短編で構成される。巻1~4と巻5・6の執筆時期は異なると考えられているが,どちらが先に書かれたかについては見解がわかれる。三井八郎右衛門をモデルにした「昔は掛算今は当座銀」のような成功譚(たん)や,廓(くるわ)に足を踏み入れたため破産した2代目町人を描いた「二代目に破る扇の風」のような没落譚など,町人の経済生活を幅広く素材にした傑作である。当時のベストセラーで,各話を地域ごとにまとめた異版も出版された。「日本古典文学大系」「定本西鶴全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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