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日産コンツェルン(にっさんコンツェルン)

鮎川義介(あいかわよしすけ)が創立した最大の新興財閥。1928年(昭和3)久原房之助から経営破綻した久原財閥の再建を任された鮎川は,満州事変以降の軍需景気を背景に広範に出現した大衆株主に着目し,子会社の株式を売却してプレミアムを入手,その資金で新規事業分野への進出や既存会社の買収を行い,日本鉱業(現,ジャパンエナジー)・日立製作所などの旧久原財閥系企業を中心に日産コンツェルンを形成した。その規模は37年上期末現在77社,払込資本金総額4.7億円余に達し,住友より巨大なコンツェルンとなった。同年鮎川はコンツェルンの親会社日本産業を満州重工業開発会社に改組,満州へ移転した。その結果日産はコンツェルンとしてのまとまりを失い,解体に向かった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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