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登窯(のぼりがま)

傾斜地の斜面にそって傾斜した窯体を作った窯。斜面をトンネル状に掘った地下式,斜面を溝状に掘りくぼめて天井部を「すさ」入り粘土で架構した半地下式,全窯体が地上にある地上式に大別される。地下式のものを窖(あな)窯(沈み窯),半地下式のものを浮き窯ともよぶが,両者を窖窯とよぶこともある。還元焔(かんげんえん)焼成に適した窯で,須恵器や瓦などの焼成に用いられた。地下式登窯は5世紀代に朝鮮半島から伝来し,平安時代に至るまで存続。この間,須恵器工人と瓦工人との間に技術交流がなされ,瓦も須恵器用の登窯で焼かれるようになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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