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ノビスパン

近世日本におけるメキシコの呼称。漢字表記は濃毘数般。イスパニア(スペイン)の植民地メキシコをヌエバ・エスパーニャ(新イスパニア)とよんだことによる。当時メキシコはイスパニアの中央アメリカ経略の中心地。マニラとの東洋貿易も盛んで,ガレオン船の日本沿岸漂着の事例も生じた。徳川家康はメキシコとの交易を望み,マニラにも使者を派遣,1610年(慶長15)には田中勝介らを前フィリピン臨時総督ビベロの船に便乗させてメキシコに派遣。また13年支倉常長一行もメキシコに滞在した。しかしいずれも通商交渉は進展せず,以後関係は冷却した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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