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陰陽道(おんみょうどう)

中国から伝来した陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)をもとに成立した呪術の体系,またはこれにたずさわる呪術者の集団。陰陽五行説は,万物の生成転変を日月や木火土金水の運行・性質によって説明しようとする学説である。日本では祥瑞(しょうずい)や災異の判定とそれをもとにしての占いが行われたほか,金神(こんじん)・太白(たいはく)・天一(てんいち)などの諸神の遊行する方角にもとづく物忌(ものいみ)・方違(かたたがえ)や厭日(えんにち)・坎日(かんにち)・凶会日(くえにち)・衰日(すいにち)といった日の吉凶にともなう禁忌が流行し,また邪気を祓(はら)うための反閉(へんばい)・呪詛(じゅそ)なども行われた。大化前代から朝鮮半島経由で伝わってきたものが淵源となり,本格的には平安時代に陰陽寮の官人たちの間で成立。平安後期以降は賀茂氏・安倍氏による支配・統制が強まり,江戸時代には安倍氏の一派の土御門(つちみかど)家が独占的に支配して天社(てんしゃ)神道を成立させた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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