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女歌舞伎(おんなかぶき)

江戸前期,出雲のお国の人気に追随した遊女や女芸人による歌舞伎。多くは遊女のかぶき踊であったことから,遊女歌舞伎の称がある。本業の張見世を兼ねた遊女歌舞伎は,規模ではお国を上回り,遊里に普及していた三味線を用いたりしたが,遊女の総踊が眼目で,戯曲性の点では退歩といえる。女歌舞伎は京のみならず諸国に伝播し,一般庶民はもとより大名・武家にも異常な人気を博した。しかし遊女をめぐる喧嘩口論で風俗紊乱を招き,各地に禁令がだされた後,1629年(寛永6)幕府に禁止された。以後明治期まで女優のない社会が続く。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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