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オランダ

ヨーロッパ北西部に位置する国。漢字表記は阿蘭陀・和蘭。16世紀,ネーデルラント連邦共和国として独立。商業国家として発展。海外へも進出したが,イギリスやフランスの台頭により衰退。19世紀には立憲君主国となった。日本との関係は1600年(慶長5)オランダ船リーフデ号の豊後海岸漂着に始まる。09年徳川家康の通商許可を得て平戸に商館を設立。41年(寛永18)商館を長崎出島に移転,鎖国期にはヨーロッパ唯一の通交国となる。同年以降世界の情勢を伝えるオランダ風説書が幕府に提出され,出島商館員や商館長の江戸参府などの交流が進み蘭学がおこった。1840年からのアヘン戦争を機に,44年(弘化元)国王ウィレム2世が軍艦パレンバンを派遣して開国を勧告するが,幕府は拒絶。ペリー来航後の55年(安政2)日蘭和親条約,58年日蘭修好通商条約を締結,両国は新たな外交関係に入り,62年(文久2)榎本武揚(たけあき)・西周(あまね)・津田真道らが幕府留学生として派遣された。第2次大戦では日本がオランダ領東インド(現,インドネシア)を占領,捕虜虐待などの関係から現在も対日悪感情が根強く残る。1951年(昭和26)サンフランシスコ講和条約に調印。正式国名はオランダ王国。立憲君主制。首都アムステルダム。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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