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オーストラリア

南太平洋のオーストラリア大陸とタスマニア島からなる連邦国家。漢字表記は濠太剌利亜,略称は豪州。1770年イギリス人クックが東部海岸を踏査,イギリスの領有を宣言。当初はおもに流刑植民地であったが,1850年代に金鉱が発見され,人口が急増した。日本からも農・漁業のオーストラリア移民が渡航,アジア系移民と白人との抗争が激化したが,1901年6州がオーストラリア連邦を結成後,白豪主義をとり移民の入国は制限された。日露戦争後,日本の南進を警戒して日豪関係は悪化,第2次大戦では交戦状態に入りニューギニア方面で激戦。戦後は日本の占領・管理にも参加した。51年サンフランシスコ講和条約,57年日豪通商協定に調印。戦前から兼松商店が開いた羊毛貿易のほか,小麦・牛肉や鉄鉱石などの資源輸出国。72年成立の労働党政権が人種差別を廃止。現在は日本との文化・技術交流や観光客も増大している。イギリス連邦加盟国だが,太平洋圏の米・日・東南アジア諸国との結びつきが強まっている。首都キャンベラ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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