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御金蔵(おかねぐら)

江戸幕府および諸藩がもつ貨幣の貯蔵ならびに出納機関。幕府では江戸・大坂・二条・駿府・甲府などにあり,江戸はとくに重要で,奥(本丸内)と蓮池(寺沢門内)にわかれていた。はじめ軍事,江戸大火,諸国の凶災などのための非常用備蓄機関であったが,1646年(正保3)勘定奉行支配の金奉行が任命され,出納機関としての制も確立した。元方で年貢金・拝借返納金・小普請金・改鋳益金・諸品売却代金などを収納し,払方で物品購入代金その他諸種の支払いを行った。奥御金蔵は非常用の御除金(およけきん)を収蔵し,留守居の支配で,勝手方老中および勘定奉行の封印・開印を必要としたが,蓮池は勘定奉行,大坂は大坂定番(じょうばん)支配の金奉行が出納事務を行った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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