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大村益次郎(おおむらますじろう)

生没 1824.5.3~69.11.5 幕末・維新期の軍政家。洋学・兵学に明るく,近代兵器と西洋的組織・陣法を備えた中央集権的軍隊を構想した。はじめ村田良庵,のち蔵六(ぞうろく),大村益次郎。名は永敏(ながとし)。周防国の医師の家に生まれる。緒方洪庵の適々斎塾で学び塾頭にまで進む。宇和島藩に出仕,1856年(安政3)江戸で鳩居堂を開塾。ついで蕃書調所(ばんしょしらべしょ)教授手伝,講武所教授として幕府に出仕。60年(万延元)萩藩に迎えられ慶応軍制改革に参画,66年(慶応2)の第2次長州戦争でその軍制・戦略の有効性が実証された。戊辰戦争でも軍略面で活躍。69年(明治2)新政府の兵部大輔(ひょうぶのたいふ)となり軍制改革を提案,藩兵の親兵化構想と衝突した。また守旧派・草莽(そうもう)志士にもうらまれ,同年京都で襲撃されて約2カ月後に没した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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