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大番(おおばん)

元来は武家の軍制上の部隊名。江戸幕府においては五番方の一つ。戦時には旗本備の先鋒,平時には江戸城の警衛や幕府直轄城の在番を勤めた。役高5000石高の番頭1人,その下に600石高の組頭4人を含む番衆50人(200俵高)をもって1組とした。各組に与力10騎,同心20人が付属。開幕以前からあり,組数ははじめ3組,その後しだいにふえ,1632年(寛永9)には12組となり,以後これを定数とした。2組ずつ1年交代で大坂城と二条城に在番(上方在番)し,その2年の間に知行高の1倍の合力米を給された。初期には伏見城や駿府城にも在番している。江戸御番の組は,明き御殿の西丸や二の丸を警備した。大番は諸藩の番方職制にもある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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