大検見・小検見(おおけみ・こけみ)
江戸時代の幕領で行われた検見の手続き。代官が村々を巡回して検見を行うことを大検見といい,これに先立って代官の手代が行った下調査としての検見を小検見という。村方ではさらに小検見に先立って,村役人と地主立会いのうえで,一筆ごとに立毛(たちげ)を見分して内見(ないみ)帳や耕地絵図などを作成した。手代は2人ずつ2~3組にわかれて村の数カ所で坪刈をし,これらと照合して村全体の収穫量を調査した。その後代官が再び坪刈をし,小検見の結果と照合して村全体の貢租量を決定した。幕府は小検見の際の収賄が年貢減少の原因であるとして,1713年(正徳3)小検見を廃止したが,代官の要望で19年(享保4)に復活した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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