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押領使(おうりょうし)

10世紀以降,諸国におかれた凶党の追捕機関。追捕使と同じく国司が国解(こくげ)で国内有力武士を推挙し,官符で任命される。武装蜂起(凶党)が発生すると,国司は太政官に報告して追捕官符をうけ,それにもとづいて押領使は凶党の規模に応じて国内武士を動員し,凶党集団を追捕。押領使は東国・山陰・西海道諸国,追捕使は畿内近国・山陽・南海道諸国という分布傾向があるが,坂東諸国の場合,受領(ずりょう)が押領使を兼帯した。押領使は,9世紀末~10世紀初頭の東国の乱,つづく平将門(まさかど)の乱に関係諸国に臨時におかれたが,10世紀中葉以降,常置された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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