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ロッキード事件(ロッキードじけん)

アメリカのロッキード社の航空機売込みにからむ大汚職事件。1976年(昭和51)2月,アメリカ議会で同社の工作資金が右翼の児玉誉士夫(よしお)や同社代理店の丸紅に支払われたことが発覚。三木武夫首相は真相の徹底究明を約束,国会では小佐野賢治国際興業社主,丸紅・全日空関係者らの証人喚問が行われた。東京地検も捜査を開始し日米司法共助の取決めでアメリカから資料を入手,関連会社関係者に続いて7月には田中角栄元首相を外為法違反と受託収賄罪で逮捕。総理大臣の犯罪として国民に大きな衝撃を与えた。裁判は77年から丸紅,全日空,児玉・小佐野ルートにわけて行われ,83年の一審判決では田中元首相に懲役4年の実刑判決,ほかの被告も有罪となる。しかし長期裁判となった同事件は,審理中に田中元首相など5人の被告が死去し,公訴棄却となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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