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ロシア軍艦対馬占領事件(ロシアぐんかんつしませんりょうじけん)

1861年(文久元)にロシア軍艦が対馬国芋崎(いもざき)を占拠した事件。2月3日ロシア軍艦ポサードニク号が軍事的要衝の地として注目されていた対馬の浅茅(海)(あそう)湾内尾崎に来航,その後昼ケ浦口の芋崎に船体修理を名目に停泊・上陸し,対馬国府中藩の制止をふりきり営舎を建設した。さらに資材・食糧・遊女,芋崎付近の土地租借権,ロシア軍による浅茅(海)湾警備権などを要求。ロシアの武力を恐れた幕府と府中藩は,島民の激しい抵抗を抑え艦長ビリレフと交渉,さらにイギリスに折衝を依頼した。芋崎付近は約半年間占拠されたが,7月23日イギリスは東アジアの勢力均衡維持のため2隻の軍艦を派遣して強硬に退去を迫り,8月15日ポサードニク号は退去した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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