1. 用語
  2. 日本史 -さ-
  3. 三条実美(さんじょうさねとみ)

三条実美(さんじょうさねとみ)

生没 1837.2.7~91.2.18 幕末~明治前期の尊攘派公卿・政治家。内大臣三条実万(さねつむ)の四男。1862年(文久2)国事御用掛となり,攘夷決行を求める別勅使として江戸に下る。翌年,孝明天皇の石清水行幸(攘夷祈願)を実現させるなど尊王攘夷運動に従事したが,8月18日の政変で長州に逃れた(七卿落ち)。王政復古後に帰京し,議定・大納言・右大臣などをへて71年(明治4)太政大臣となったが,征韓論争では指導力を発揮できず急病となる。明治10年代に入ると地位はしだいに形式的なものとなり,内閣制度の開設にともない内大臣に転じた。その後も華族のまとめ役として活動したが,89年,黒田清隆首相の退陣後は内大臣のまま2カ月間首相を兼務,大隈条約改正交渉の中止作業にあたった。公爵。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう