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三種の神器(さんしゅのじんき)

「古事記」「日本書紀」に伝える,皇位の象徴としての鏡・剣・玉。八咫鏡(やたのかがみ)・天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)(草薙剣(くさなぎのつるぎ))・八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)の三種。鏡・剣・玉は弥生時代以来宝器として尊重され,司祭者的な王権の象徴でもあった。記紀や「古語拾遺」などの所伝では,天孫降臨に際し皇祖天照大神から瓊瓊杵(ににぎ)尊に授けられ,うち鏡・剣は崇神朝に大和の笠縫邑(かさぬいのむら)に,垂仁朝に伊勢神宮に移され,うち剣は景行朝に日本武尊に授けられ,尾張の熱田神宮に安置されることになったという。宮廷においては持統朝以後,神祇令の規定で鏡と剣とが皇位の象徴たる神璽(しんじ)とされたが,平安時代には玉がこれに加わり,神璽と称された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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