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三国遺事(さんごくいじ)

高麗僧の一然(いちねん)が編纂した朝鮮古代史に関する外史。完成は1280年代と推定され,全5巻,9部門からなる。前半の王暦・紀異では朝鮮古代史全般の遺聞・伝説を,後半では僧伝,寺院・仏塔の建立縁起など仏教関係記事を収め,「三国史記」を補う箇所が多い。巻頭の「古朝鮮」は檀君(だんくん)朝鮮の最古の史料であり,ここに朝鮮史の始まりをおいた点は注目される。現存最古の刊本は「三国史記」と並んで刊行された1512年のものであるが,一然以後の割注が混入しており史料批判を要する。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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