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佐藤信淵(さとうのぶひろ)

生没 1769~1850.1.6 江戸後期の経世思想家。字は元海,通称は百祐,号は椿園・万松斎など。佐藤家は信淵までの5代にわたり家学を継承したとするが,疑問もだされている。出羽国雄勝郡生れ。年少時より父に従い奥羽・関東を歴遊し,のち江戸で宇田川玄随に蘭学を,木村泰蔵に天文・測量術などを学び,さらに諸国を回って地理や物産の知識を身につけた。47歳のとき,みずからの思想を体系化するうえで決定的な役割をはたすことになる平田篤胤(あつたね)に師事。重商主義的な殖産興業策を示すとともに,強力な中央集権制と対外侵略の衝動をもった絶対主義的な統一国家を構想した。「混同秘策」「農政本論」「経済要録」「鎔造化育論」など著書多数。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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