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察度(さっと)

生没 1321~96? 琉球の察度王統の始祖で初代中山(ちゅうざん)王。伝説では母は天女で父は奥間大親(おくまうふや)とされる。牧港(まきみなと)へ来航する日本船との交易で鉄を入手し領民へ農具を与え,貧窮民を救うなど人望が厚く,推されて王位についたという。1372年建国まもない明国の招諭をうけて弟の泰期(たいき)を派遣し,明の朝貢国となる。山南国・山北国も同様に明国と朝貢関係を結ぶが,中山国の朝貢貿易が他の2国を圧倒した。琉球在の華僑を中山王権にとりこみ,明の国子監へ官生(留学生)を派遣するなど中国の文物を積極的に導入し,中国・朝鮮・東南アジアの漢字文化圏諸国や日本との中継貿易を活発に行った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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