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防人(さきもり)

古代に対外防衛のため,西海の辺境に配備された兵。白村江(はくそんこう)の敗戦後,664年に対馬・壱岐・筑紫においたのが,初期の整備とみられる。律令制が成立すると軍防令に防人制が規定され,軍団兵士が3年間遣わされるものとされた。出身地は全国均等ではなく,東国が多かった。737年(天平9)に筑紫の防人を停止したことがあるが,このとき約2000人が東国に帰郷している。その後,東国からの防人の復活もみられたが,大宰府の東国人派遣の要望に反して,政府は西海道出身者を配備する政策を進めた。795年(延暦14)壱岐・対馬以外の防人は廃止され,804年には壱岐の防人も廃止。以後,部分的復活もあったが,やがて消滅した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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