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在郷商人(ざいごうしょうにん)

近世の農村社会(在郷)において商業行為にたずさわった百姓身分の地位・状態。広義には,農間渡世としてさまざまな商業を行う者を総称し,豪農層から零細な振売(ふりうり)まで階層も多様である。狭義には,農村に暮らしながら問屋的機能を担い,農村で生産される商品の集荷を行い,一方で,都市や遠方から生活・生産の消費物資や金肥などを村民に販売した商人をいう。農民に商品作物の生産のために資金前貸しを行ったり,質屋を兼ねる者もいた。彼らの多くは村役人であり,近世後期における豪農の商人的側面を示す。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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