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西宮記(さいきゅうき)

平安中期の儀式書。源高明(たかあきら)撰。私撰の儀式書としては現存最古。10巻本・11巻本・15巻本・16巻本などがあったとされ,現存する写本の巻数も一定しない。これは撰者が稿を改めたことと,後人により補訂が加えられたためと考えられる。本文のほかに,勘物(かんもつ)・頭書・傍書・裏書が豊富で,「三代御記」「貞信公記」「九暦」「吏部王記」など多数の史料の逸文を引用。内容は,1~12月の朝廷における恒例の儀式・行事と,臨時の儀式・行事にわかれる。古写本は尊経閣文庫蔵巻子本(重文),宮内庁書陵部蔵壬生本,東山御文庫本などがある。「新訂増補故実叢書」「改定史籍集覧」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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