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善隣国宝記(ぜんりんこくほうき)

中世前期までの中国・朝鮮との交渉の文書集,および年代記。3巻。瑞渓周鳳(ずいけいしゅうほう)編。1466年(文正元)にいったん成立,70年(文明2)完成。明への文書の作成を幕府から求められ,先例を集めたことが編著の動機とされる。上巻は中・下巻の前史となる年代記で,出典を明記しており,「元亨釈書(げんこうしゃくしょ)」からの引用が多い。中巻は1398年(応永5)以降の明・朝鮮との公式文書を,下巻は1433年(永享5)以降の贈答品の目録などを,一部に見解を加えて年代順に収める。収録範囲は後人の追加も含めて86年まで。中世前期の対外交渉史の基礎的な史料。版本で流布し,「続群書類従」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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