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宣明暦(せんみょうれき)

中国唐の徐昂(じょこう)の編纂した暦法で,唐では822年から892年まで71年間使用された。大衍暦(だいえんれき)以後の最もすぐれた暦法とされ,とくに日食・月食の予報に進歩がみられた。ただし1太陽年を365.2446日としたために,800年間に2日の誤差を生じた。日本へは859年(貞観元)に渤海大使烏孝慎(うこうしん)がもたらした。861年陰陽頭暦博士大春日真野麻呂(まのまろ)が採用を申請,翌862年から江戸初期の1684年(貞享元)まで,823年間にわたって使用された。現存する具注暦(ぐちゅうれき)や仮名暦の大半はこの暦法によるものであり,中世以来の各地の地方暦は宣明暦の立成(数表)によって作成された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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