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泉福寺洞窟(せんぷくじどうくつ)

長崎県佐世保市瀬戸越にある旧石器・縄文時代の洞窟遺跡。相浦川の浸食で形成された4カ所の洞窟からなる。1970年(昭和45)からの調査で12層の文化層が確認され,当時最古とされていた隆起線文土器の下層から豆粒文(とうりゅうもん)土器が発見されて注目された。最下層からはナイフ形石器が出土し,つづいて細石器だけの層があり,その上の第10層から細石器とともに豆粒文土器が検出された。ひきつづき,隆起線文土器→爪形文土器→押引文土器が層をなして出土し,縄文草創期の土器編年研究を前進させた。豆粒文土器層の炭素年代測定により,約1万2000年前という数値を得た。国史跡。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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