仙台藩(せんだいはん)
陸奥国仙台(現,仙台市)を城地とする外様大藩。1591年(天正19)伊達政宗が出羽国米沢から入封して成立。以後15代にわたる。藩領は陸奥国21郡と常陸・近江両国で62万石余。領内では貫文制が実施され,1640年(寛永17)の総検地後,1貫文が10石に定められた。平士以上には地方(じかた)知行が与えられ,要害・在所拝領・所拝領という大身の家臣には,陪臣集落を含む広大な所領が与えられた。71年(寛文11)4代綱村の後見人ら伊達一門の対立と,政策をめぐる御家騒動(伊達騒動)が発覚。宝暦期以降,とくに悪化した藩財政再建のため,1784年(天明4)鉄銭(仙台通宝)を鋳造するが失敗。専売制としては買米制がある。詰席は大広間。藩校養賢堂。支藩に一関藩。奥羽越列藩同盟の盟主だったため,1868年(明治元)末に所領を没収されるが,28万石で再興。廃藩後は仙台県となる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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