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践祚(せんそ)

皇位につくこと。神祇令は践祚にあたり,中臣(なかとみ)氏が天神の寿詞(あまつかみのよごと)を奏上し,忌部(いんべ)氏が神璽(しんじ)の鏡と剣を奉呈すると規定している。史料上,その儀式がはじめて具体的に確認されるのは持統天皇の践祚(即位)のときである。本来は即位と同義で,奈良時代までは前天皇の死没にともなう践祚は通常,直後には行われなかったが,桓武天皇の没後ただちに剣璽が平城天皇に伝えられ,その後高御座(たかみくら)に登っての即位の儀が行われた。以後,践祚と即位が分離して,前天皇の没後ただちに行われる剣璽渡御(けんじとぎょ)をともなう皇位継承を践祚とよぶようになった。しかし,その後も明治期以前では没時から践祚までに時日を要する例がみられる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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