戦陣訓(せんじんくん)
戦場で軍人の守るべき道徳,行動の準拠を示したもの。1941年(昭和16)1月8日陸軍大臣東条英機により部内に示達された。日中戦争の長期化のなかで現れてきた軍紀の退廃,占領地住民に対する非行への対策として制定された。教育総監部での起草(浦辺彰少佐)にあたっては,島崎藤村や土井晩翠らも参加。「生きて虜囚(りょしゅう)の辱(はずかし)めを受けず,死して罪禍の汚名を残すこと勿れ」の1条が太平洋戦争末期の数多くの悲劇的な玉砕をうむ一因となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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