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禅宗様建築(ぜんしゅうようけんちく)

唐様(からよう)建築とも。鎌倉前期,禅宗と同時に中国から導入された建築技術をもとにして国内で造りあげられた新しい建築様式。中国の本格的な建築様式が導入されたのは1253年(建長5)に創建された鎌倉建長寺が初めと思われる。以後京・鎌倉の禅宗五山に続々と中国風の大建築が建設された。禅宗様建築の遺構は鎌倉末期以後の中規模のものしか現存せず,初期の建築様式の詳細は不明。技術的に洗練されたのは南北朝末~室町初期で,鎌倉の円覚寺舎利殿はこの頃のもの。堂内を土間とすること,裳階(もこし)を用いること,貫(ぬき)の使用,天秤(てんびん)形式の組物,海老虹梁(えびこうりょう)など細部に特有の彫刻をほどこすなどが特徴。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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