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畝引検見(せびきけみ)

根取(ねどり)検見・段取検見とも。江戸時代の検見の一種。不作のために収穫量が不足する場合,不足分を段別に換算することによって貢租量を決定する方法をいう。その方法は,上・中・下の等級別石盛(こくもり)から,五公五民の租率で1段当りの基準取米(根取米)を計算し,さらに5合摺りの条件で1坪当りの籾量(当合(あたりあい))を算出し,この当合と実際の坪刈による等級別の収穫量(有籾量)との比較を行い,不作の年は収穫量の不足額に応じて基準段別を減じ(畝引(せびき)),残りの段別に根取米を乗じて年貢高を決定する。関東ではこうした段取畝引検見が,また上方筋では厘取(りんとり)畝引検見が行われたが,両者は計算過程が異なるだけで大きな差はない。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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