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銭座(ぜにざ)

江戸時代の銭貨鋳造機関。1636年(寛永13)に江戸・近江坂本で寛永通宝を鋳造して以来,各地に銭座が設けられ鋳銭が行われた。経営はいずれも有力町人による請負制で,幕府の許可を得て一定期間設置され,幕府へは運上が納められた。1765年(明和2)江戸亀戸の銭座を金座が兼ね(これを鋳銭定座(じょうざ)という),68年には銀座がこれを兼ねて真鍮四文銭の鋳造が始まると,金銀座が兼ねる銭座以外の鋳銭は規制され,水戸・仙台などの銭座もその支配をうけた。産銅の盛んな藩で,銭座を設けた例もある。一般に銭座の組織は,役務を担う鋳銭役所と鋳銭作業を行う鋳銭所からなり,後者は地金を製造する大吹所と,手本銭をもとに鋳銭を行う銭吹所にわかれていた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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