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瀬戸焼(せとやき)

愛知県瀬戸市産の陶磁器。瀬戸には平安時代に猿投(さなげ)窯があり,鎌倉時代に北条氏得宗領にくみこまれたとされる頃,施釉陶器窯として基礎が固められた。1223年(貞応2)道元について陶祖加藤景正が中国に入り陶業を学んだという伝説は,鎌倉時代に発展したことを反映する。輸入中国陶磁の白磁写しを行い,14世紀前半には青磁や黒褐釉陶を写した。室町時代には,茶入・茶壺に力作を残し,安土桃山~江戸初期まで唐物茶入の写しで声価を高めた。江戸中期は低迷したが,後期に加藤民吉が磁器の製法を肥前国伊万里で学び,再び日本を代表する窯場に成長して今日に至る。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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