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節用集(せつようしゅう)

室町~江戸時代に作られた代表的な国語辞書。語を最初の音で「いろは」にわけたうえ,語義で分類して配列する形態の辞書の総称で,個々の書名は一定せず,語彙数も多様。15世紀半ばに「色葉(いろは)字類抄」などの体裁を参考として,「下学集」の語彙を中心に成立したと推測される。中世成立の古本節用集諸本でも,「い」の部冒頭の語により3系統にわけられ,語義分類の数や付録の内容も多様。16世紀末から刊行された。簡便で実用的なため,他の辞書を凌駕。17世紀末からは語数の追加などの増補が行われて,200近い種類の異なる辞書に「節用集」の名が冠せられ,明治初期まで広く用いられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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