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折衷様建築(せっちゅうようけんちく)

中世の和様建築で,大仏様と禅宗様の細部技法をとりいれた新しい様式。とくに仏教建築でみられる。鎌倉中期から細部に木鼻(きばな)・貫(ぬき)などの影響がみられ,鎌倉末期になると大仏様・禅宗様のデザインを自由にとりこんで,華やかな内部装飾を造りあげた。南北朝期以降,さらに海老虹梁(えびこうりょう)などをとりいれ華やかな造形となった。明王院本堂(1321年,広島県福山市),鶴林寺本堂(1397年,兵庫県加古川市),観心寺金堂(南北朝期,大阪府河内長野市)などがその代表例。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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