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世界恐慌(せかいきょうこう)

1929年(昭和4)にアメリカで始まり世界に波及した資本主義の歴史上,最大・最長の恐慌。日本・ドイツを除く主要国が恐慌前の水準に復帰するのに10年余を要した。恐慌の発端は,29年10月のニューヨーク株式取引所の株価暴落であった。アメリカでは株式恐慌後,産業恐慌・農業恐慌が激化し,南アメリカの農業恐慌はいっそう深刻化した。アメリカの恐慌はヨーロッパの信用不安を高め,オーストリアやドイツの金融恐慌をひきおこし,東欧諸国の危機を激化させた。世界市場は急激に縮小し,再建のための33年のロンドン国際経済会議が破綻したのち,各国はブロック化による景気回復の道を独自に追求することになり,戦争の時代が到来した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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