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聖教要録(せいきょうようろく)

山鹿素行(やまがそこう)の儒学理論書。3巻。1665年(寛文5)成立。序に「聖人杳(はる)かに遠く,微言漸く隠れ,漢唐宋明の学者,世を誣(し)ひ,惑を累(かさ)ぬ。(中略)周公孔子の道を崇び,初めて聖学の綱領を挙ぐ」とあるように,儒教古典の朱子学的解釈を批判して,直接「周公孔子の道」を学ぶことを提唱している。上巻は,聖人・知至・聖学など8章。中巻は中・道・理・徳など13章,下巻は性・心・意情など7章からなる。朱子学興隆の時代に朱子学を批判した本書の刊行によって,素行は播磨国赤穂へ配流された。「日本思想大系」「岩波文庫」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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