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ソーシアル・ダンピング問題(ソーシアル・ダンピングもんだい)

日本の異常に低劣な労働条件や低賃金によるダンピング輸出とそれをめぐる国際的紛争。昭和恐慌後,日本の輸出は急速に伸張したが,この輸出の拡大が,黄色人種による為替ダンピング,ソーシアル・ダンピングであると欧米諸国は批判し,日本商品の排斥運動をくり広げた。1934年(昭和9)4月にILOのモーレット次長が来日,実地調査のうえソーシアル・ダンピングはないという結論を下した。しかし排斥運動は収まらず,とくにインド市場をめぐってイギリス帝国との紛争が激化,イギリス本国,インド,オーストラリアなどでの差別的関税引上げが続いた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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