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続縄文文化(ぞくじょうもんぶんか)

続縄文土器を使用した文化をいう。弥生文化の編年研究がまだ不十分な昭和10年代,山内清男(やまのうちすがお)は北海道の縄文土器以後になお縄文の多い土器が使用されていたとして,これを続縄文式とよんだ。その土器は現在,恵山(えさん)式・江別式などとよばれているものを含み,東北地方から北海道・千島・サハリンに分布し,前2~3世紀から後6~7世紀の頃のものと推定される。当初は複数の地域的なまとまりをもつが,やがて北大(ほくだい)式となり,擦文(さつもん)土器にかわる。続縄文文化の遺物は石器のほかに鉄器もあり,「鉄器時代」の文化に属する。人々は竪穴(たてあな)住居に住み,土壙墓(どこうぼ)に葬られた。擦文文化とともに,古代史にいう蝦夷(えみし)とよばれた人々の実態を究明するうえで重要な文化。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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