1. 用語
  2. 日本史 -た-
  3. 湛慶(たんけい)

湛慶(たんけい)

生没 1173~1256 鎌倉中期の仏師。運慶の長男。運慶の統率のもとで東大寺・興福寺の復興造像にたずさわり,1213年(建保元)には法勝寺九重塔の造仏で,運慶の推挙により法印に叙せられた。運慶の没後は,後継者として活躍し一門を統率。49年(建長元)に焼けた蓮華王院(三十三間堂)千体千手観音像の再興に際しては修理大仏師となり,54年に中尊千手観音座像を完成させた。56年(康元元)に東大寺講堂本尊千手観音像の造立中に没した。高知市雪蹊(せっけい)寺の毘沙門天三尊像(重文)は法印時代の作。高山寺の善妙神・白光神像・狛犬・神鹿(いずれも重文)も彼の作とみられる。運慶の様式を継承してはいるが,力強さよりは穏やかさを基調とし,親しみやすい作風。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう